18 暮らしのなかの工業製品を見直す

 ・このごろは携帯電話を持つ人も多くなっていますが、携帯電話から出る電磁波が健康に害をおよぼす危険性がさけばれています。アメリカ政府は法律にもとづいて、携帯電話を使うときには耳もとから2.5センチ以上はなすよう指令を出しています。こうした情報が一般国民に知られていないのは、先進国では日本だけだといわれています。

・ヒトは大昔から、労働のなかで道具を使うことで脳を発達させ、豊かな心を育て、文化を生み出してきました。いま、電気や機械によって私たちの生活は楽になりましたが、それによってヒトとしての能力が低下しています。

19 熱が出る、下痢をするのは、からだが元気なあかし

 ・病気は医者が治すのではなく、みなさんが自分で治すもの、より正確にいえば、自然に「治る」ものです。自然に治る力を「自然治癒力」といいます。この力を身につけているかどうかは、「機嫌」と「元気」のふたつを見ればわかります。「機嫌」がよいというのは、精神面(心)が充実しているあかしです。「元気」がよいというのは、身体面(体)が充実しているあかしです。

・熱が出たり、下痢をしたり、吐いたり(嘔吐)、せきが出たり、ぜいぜい言ったりする症状も、「からだが元気な証拠(あかし)」と考えたほうがよいのです。

20 市販のクスリはなるべく使わない

 ・「クスリ」を逆さまに読むと「リスク」になります。リスク(risk)は英語で「危険」とか「副作用」という意味です。副作用というのは、クスリをのんだときに、症状は治まっても、ついでにほかの面で悪い影響が出てしまうことです。

・二日前から発熱や下痢が始まったとすれば、三~四日前にはなんともなかったはずですから、そのときの状態にからだをもどすことが大切です。まずは、水分の補給です。クスリや医者のことを考える前に、お茶や水などを飲んでようすを見ます。つぎに、ビタミンやミネラルの補給です。お米のごはん、野菜、海草などを十分に食べます。たとえば、下痢は水と人参を十分とることで、ほとんどの場合、医者にかからず治ります。せきが出たり、ぜいぜい言うときには、大根、人参、葱、蓮根、薯、黒豆などを食べます。

・「薬」という字をよく見て下さい。「艹」(くさ)、「楽」(らく)、「木」(き)からできているでしょう。「艹」(米、野菜、海草など)は上にありますから、たっぷりとります。「木」(木の実、果物)は下にありますから、ひかえめにします。そうすれば「楽」になりますよ。というのが本当の「薬」なのです。

(おわり)